夫は東京生まれで、会社勤めをしていました。その後、特に酪農をしたいという訳でもないのに、アルバイト情報誌を見て別海にある牧場で農家実習をしたのが酪農との関わりの始まりです。その後、3年間、酪農ヘルパーをしているうちに、「本気で酪農をやりたい」と、研修牧場に入りました。研修牧場は1年で修了しました。私とは、ヘルパー時代に知り合い結婚しました。
新規就農は、後継者がいないため離農する酪農家さんの牧場をそのままの状態で譲り受け、すぐに営農を始めることができました。酪農の仕事は、牛の健康を守り、良い乳をしぼることだけではありません。朝は早くから働き、想像以上に体力が必要だし、電気や水道、機械の修理の知識も必要です。家族の協力がないと絶対にできません。私たちには4人の子供がいますが、早くから自分たちで役割を分担して仕事を手伝ってくれます。家族、牛、地域に愛着を持って暮らしを育む。これこそが酪農の一番の楽しさです。